内科学 第10版 の解説
アレルギー反応の分離と把握(アレルギー性疾患の総論)
アレルギー反応は,液性免疫による即時型と細胞性免疫を主体とする遅延型とに大別される.アレルギーはその発生機序によって分けられたGell & Coombsの分類が幅広く用いられ,I型からⅣ型に分類されている.この分類はアレルギー反応を理解するうえできわめて有用である(表10-22-1).
Ⅰ型アレルギー反応:即時型・アナフィラキシー型もしくはIgE依存型(anaphylaxy type or IgE dependent type)
Ⅱ型アレルギー反応:細胞傷害型もしくは細胞毒性型(cytolytic type or cytotoxic type)
Ⅲ型アレルギー反応:免疫複合体型(immune complex type)
Ⅳ型アレルギー反応:遅延型もしくは細胞性免疫型(delayed type or cell-mediated immunity type)
以上の分類上,どのような抗体もしくは細胞,また抗原が関与し,どのような反応系に特徴があり,臨床上どのような疾患がこれら分類上に位置するかを表10-22-1に示した.[茆原順一]
■文献
茆原順一:好酸球が語るアレルギーの臨床と分子病態.アレルギー,59: 943-949, 2010.
伊藤 亘,茆原順一:アレルギー疾患の診断の進め方.医学と薬学,55: 15-21, 2006.
Palomares O, Yaman G, et al: Role of Treg in immune regulation of allergic diseases. Eur J Immunol, 40: 1232-1240, 2010.
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報