大学事典 「アンカラ大学」の解説
アンカラ大学[トルコ]
アンカラだいがく
トルコ共和国の首都アンカラに設けられた国立大学。建国の父アタテュルク,M.K.(1881-1938)により,1935年に言語歴史地理学部がまず設けられ,その後,理学部(1943年),医学部(1945年)も置かれた。1925年に設立されていた法学校が,46年にそれらと統合されて,アンカラ大学として正式に発足した。その後,高等農業研究所の農学部と獣医学部の統合(1948年),イスラームの神学部の設置(1949年)を経て,1950年には政治学校(オスマン帝国期の1859年に行政学校の名称でイスタンブルに設立され,1936年,アンカラ移転にともない政治学校に改称されていた)も統合し,これが政治学部となった。同学部は,共和国の高級官僚を多数輩出していることで知られている。文学部にあたる言語歴史地理学部では,トルコ・ナショナリズムの思想的中核とするためにも,トルコ学の研究・教育が精力的に進められている。2013年現在,15学部,9研究所,11実業校,芸術院などを有する。
著者: 長谷部圭彦
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報