化学辞典 第2版 「アントラヒドロキノン」の解説
アントラヒドロキノン
アントラヒドロキノン
anthrahydroquinone
9,10-anthracenediol.C14H10O2.アントラキノンをハイドロサルファイトまたは亜鉛と水酸化アルカリで還元して得られ,オキサントロンのエノール形である.黄色の結晶.融点180 ℃.酸化されやすく,とくにアルカリ水溶液中では空気中の酸素によってアントラキノンにかわる.誘導体は酸素吸収剤としても使われる.塩酸を含むエタノール溶液中では,一部分オキサントロンにかわるが,大部分はアントラヒドロキノンのまま存在する.還元するとアントラノールあるいはアントロンになる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報