日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンワンティボ」の意味・わかりやすい解説
アンワンティボ
あんわんてぃぼ
angwantibo
golden potto
[学] Arctocebus calabarensis
哺乳(ほにゅう)綱霊長目ロリス科の動物。1属1種の原猿。西アフリカの狭い範囲の熱帯多雨林に分布する。頭胴長20~30センチメートル、尾は短く1センチメートルたらずである。体毛はふさふさと密生し金茶色。目は金色に光る。後肢の第2指にのみ鉤(かぎ)づめがあり、前肢の第2、第3指は退化している。風倒木の多い林を好み、おもに高さ5メートルまでの下生えを利用し、しばしば林床にも降りる。昆虫を主食とし果実も少し食べる。夜行性の単独生活者で、昼間は葉の間に隠れ、四肢で枝を握り締め、前肢の間に頭を突っ込んで眠る。
[上原重男]