佐藤紅緑(こうろく)作の少年小説。講談社発行の少年雑誌『少年倶楽部(くらぶ)』に1927年(昭和2)5月号から翌年4月号まで連載され、大衆児童文学における現代小説の達成を示した。貧しい家に生まれた青木千三少年が、友情に助けられながら向学心を貫き通すという筋に、金持ちの家に育った不良少年阪井巌(いわお)の純情と悔悟を織り交ぜたもの。美しい友情、立身出世主義、「艱難汝(かんなんなんじ)を玉にす」のモラルなど、紅緑の少年少女小説の思想がすべて典型的な形で表されており、当時の少年たちから愛読された。題名は旧制第一高等学校の寮歌による。
[上笙一郎]
『『佐藤紅緑全集 上』(1967・講談社)』▽『加藤謙一著『少年倶楽部時代』(1968・講談社)』
春になって暖かくなりかけた頃、急に寒さが戻って、地面などがまた凍りつく。《 季語・春 》[初出の実例]「七瀬御秡 同晦日也。〈略〉雪汁いてかへる」(出典:俳諧・誹諧初学抄(1641)初春)...