いささめ

精選版 日本国語大辞典 「いささめ」の意味・読み・例文・類語

いささめ

  1. 〘 副詞 〙 ( 古く「いさざめ」とも。多く「いささめに」の形で用いられる。「いささか」などと同根 )
  2. 一時的であるさま。また、ほんの少しであるさま。かりそめ。ちょっと。
    1. [初出の実例]「真木柱作るそま人伊左佐目(イササめ)にかりほのためと作りけめやも」(出典万葉集(8C後)七・一三五五)
    2. 「いささめに時まつまにぞ日は経ぬる心ばせをば人に見えつつ〈紀乳母〉」(出典:古今和歌集(905‐914)物名・四五四)
  3. ( 「明白」「明明地」「白地」などと書く ) 他にはっきりわかるように行なうさま。公然。〔易林本節用集(1597)〕
    1. [初出の実例]「この婚縁は明々地(イササメ)にとり結(むすべ)るにあらねども」(出典:読本・南総里見八犬伝(1814‐42)二)

いささめの語誌

はおもに近世以降の用法であり、用字などから考えて、あるいはとは別語とも見られるが、がもとになって意味変化したものか。


いささめ

  1. 〘 名詞 〙
  2. さんしょううお(山椒魚)」の異名か。
    1. [初出の実例]「鯢(げい)といふ魚の最少なるあり、〈略〉これは世の人のいささめといふもの歟」(出典:塵袋(1264‐88頃)六)
  3. 魚「しろうお(素魚)」の異名。
    1. [初出の実例]「いまゆらもさでにかかれるいささめのいさ又しらずこひざめのよや」(出典:聞書集(12C後))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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