デジタル大辞泉
「白地」の意味・読み・例文・類語
はく‐ち【白地】
1 白い生地。しろじ。
2 建造物・立木の立ってない土地。また、法律上の調査・規制などのなされていない土地。さらち。「白地地域」
3 芸娼妓などに対して、素人。
「―の女のいと初心なるりんきだて」〈色道大鏡・一四〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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はく‐ち【白地】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙
- ① 白い生地(きじ)。〔世説新語‐文学〕
- ② ( 「はくぢ」とも ) 家や樹木のない土地。さらち。
- [初出の実例]「始二梵宇営作一。先白地立二仮柱四本一」(出典:吾妻鏡‐文治五年(1189)八月八日)
- ③ 芸娼妓などに対して素人の女。
- [初出の実例]「白地(ハクチ)の女のいと初心なるりんきだて」(出典:評判記・色道大鏡(1678)一四)
- ④ 無知で凡庸なこと。また、その人。薄地。薄知。
- [初出の実例]「智恵を消して白地の凡夫になりかへる処が干要ぞ」(出典:清原国賢書写本荘子抄(1530)一)
- [ 2 ] 〘 副詞 〙
- ① ただちに。にわかに。すぐさま。あからさまに。
- [初出の実例]「徒送数日、度々雖申上、其事不行之故、白地帰京云々」(出典:兵範記‐仁安三年(1168)一〇月八日)
- ② わけもなく。なんとなく。みだりに。〔李白‐越女詞〕
しろ‐じ‥ヂ【白地】
- 〘 名詞 〙
- ① 織物の地の白いこと。また、そのもの。《 季語・夏 》
- [初出の実例]「しろちのにしきの二つ御小袖」(出典:たまきはる(1219))
- ② 地質の白いこと。また、そのもの。白く無地であるもの。
- [初出の実例]「師の聖人の常に酢入れて置たりける、白地(しろぢ)の小瓶(ちひさきかめ)の有けるが」(出典:今昔物語集(1120頃か)二〇)
- ③ きむすめ。しらじ。
しら‐じ‥ヂ【白地】
- 〘 名詞 〙
- ① 紙や布などの、まだ書いたり染めたりしていない白いもの。しろじ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- [初出の実例]「ある人白地のあふぎにだてなるうたをよめとありければ」(出典:狂歌・卜養狂歌集(1681頃)夏)
- ② きむすめ。処女。しらじの娘。
- [初出の実例]「元の白地にして戻しや」(出典:長唄・百千鳥娘道成寺(1744))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「白地」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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白地
はくち
徳島県北西部、三好(みよし)市池田町の一地区。四国山地を横切って北流する吉野川が流路を東方に転じる左岸に位置し、右岸の中西とともに渡津(としん)集落として栄えた。現在は三好橋、池田大橋、徳島自動車道の池田へそっ湖大橋が架設されている。吉野川畔には一軒宿の温泉の白地温泉がある。戦国時代には三好長慶(ながよし)の一族大西氏の居城である白地城があった。
[高木秀樹]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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