精選版 日本国語大辞典 「白地」の意味・読み・例文・類語
はく‐ち【白地】
[1] 〘名〙
② (「はくぢ」とも) 家や樹木のない土地。さらち。
※吾妻鏡‐文治五年(1189)八月八日「始二梵宇営作一。先白地立二仮柱四本一」
③ 芸娼妓などに対して素人の女。
※評判記・色道大鏡(1678)一四「白地(ハクチ)の女のいと初心なるりんきだて」
④ 無知で凡庸なこと。また、その人。薄地。薄知。
[2] 〘副〙
① ただちに。にわかに。すぐさま。あからさまに。
※兵範記‐仁安三年(1168)一〇月八日「徒送数日、度々雖申上、其事不行之故、白地帰京云々」
② わけもなく。なんとなく。みだりに。〔李白‐越女詞〕
しら‐じ ‥ヂ【白地】
〘名〙
① 紙や布などの、まだ書いたり染めたりしていない白いもの。しろじ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② きむすめ。処女。しらじの娘。
※長唄・百千鳥娘道成寺(1744)「元の白地にして戻しや」
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