デジタル大辞泉 「山椒魚」の意味・読み・例文・類語
さんしょう‐うお〔サンセウうを〕【山×椒魚】
[補説]書名別項。→山椒魚
[類語]大山椒魚
井伏鱒二(いぶせますじ)の短編小説。1929年(昭和4)5月『文芸都市』に発表。処女作『幽閉』(『世紀』1923.7)の改稿作。うっかりしている間に体が肥大して岩屋から出られなくなった山椒魚は、嘆きの果てに性質が悪くなって、たまたま岩屋に紛れ込んだ蛙(かえる)を閉じ込めてしまう。以後、両者は、悪口を言い合いながら対峙(たいじ)すること2年、最後にようやく許し合った。出口のない絶望的な設定のうえに、当時の作者の暗い心象がうかがわれるが、それをユーモラスな筆で包んだ、独特の名品である。なお、1985年に出版された『井伏鱒二自選全集1』においては、最後の許し合いの部分が削除され話題をよんだ。
[磯貝英夫]
『『山椒魚他』(新潮文庫・講談社文庫・岩波文庫)』▽『『井伏鱒二自選全集1』(1985・新潮社)』
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