イスマーイール廟(読み)イスマーイールびょう(その他表記)Mausoleum of Ismā`il Samani

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イスマーイール廟」の意味・わかりやすい解説

イスマーイール廟
イスマーイールびょう
Mausoleum of Ismā`il Samani

ウズベキスタン,ブハラ市に残るペルシアサーマン朝第2代君主イスマーイール (在位 892~907) の墓廟。王自身の創建と考えられる中央アジアのイスラム建築の最古遺構。建物は1辺約 9.3mの正方形広間スキンチ・アーチを用いてドームを架し,四壁にそれぞれアーチをもつ,古代イランのゾロアスター神殿にみられたチャハル・ターク (4アーチ) 形式に近い。上部には四隅に小ドームと,中間部を隠すためのアーケードをもつ。壁面には文様積み煉瓦の装飾が施され,素朴な美しさと独特な陰影効果を生んでいる。

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