イラン史(読み)イランし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イラン史」の意味・わかりやすい解説

イラン史
イランし

イランの歴史は前 1000年紀初めのアーリア系イラン民族のイラン高原への侵入に始る。イラン民族は前6世紀中頃古代オリエント世界を統一アケメネス朝 (前6~4世紀) ,パルティア帝国 (前3~後3世紀) ,ササン朝 (3~7世紀) のもとに高度の文化を発展させたが,7世紀,アラブイスラム教徒支配下にその民族的独立を失った。しかし彼らの文化面での活躍はイスラム文化発展の一翼をにない,11~15世紀トルコ・モンゴル系異民族統治下にもその民族的文化を保持した。 16世紀初めサファビー朝 (16~18世紀) 成立によって政治的独立を回復。しかし 18世紀後半よりイギリスとロシアの侵略を受け,20世紀初めには半植民地化したが,第1次世界大戦を経て,1921年レザー・ハーン (のちシャー) の指揮下に独立を回復。彼の創始したパフラビー朝 (1925~79) 支配が半世紀あまり続いたが,79年ホメイニ師を最高指導者とするイラン=イスラム共和国が成立した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android