インターバンク取引(読み)インターバンクとりひき(その他表記)interbank exchange dealings

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インターバンク取引」の意味・わかりやすい解説

インターバンク取引
インターバンクとりひき
interbank exchange dealings

外国為替銀行相互間の為替取引のことで,銀行間取引ともいう。銀行間取引の中心は,銀行にとって受動的な取引である対顧客取引によって発生する為替の資金調整および持高調整取引であり,通常為替ブローカーを介して行われる。このいわゆるカバー取引に用いられる銀行間相場は,外国為替市場における外貨需給を示す相場であって,銀行はこの相場を基礎に市場動静や平衡操作動向などを勘案して対顧客相場を建てる。取引は米ドルの直物・先物取引スワップ取引のほか,英ポンド,マルクなど主要通貨のクロス取引 (外貨対外貨) も行われるが,基軸通貨である米ドルの取引が圧倒的で,取引単位は 10万ドル以上となっている。

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世界大百科事典(旧版)内のインターバンク取引の言及

【外国為替市場】より

…為替銀行は,こうした対顧客取引によって生じた外国為替の持高や資金の過不足を調整するため,相互に外国為替の売買を行う。この為替銀行間の取引を銀行間取引(インターバンク取引interbank transaction)といい,その市場を銀行間市場interbank marketという。銀行間市場における取引には,外国為替ブローカー経由で行われるものと,為替銀行が相互に直接取引を行う直(じき)取引とがあるが,後者は相互に満足する出合いが限られるため,外国為替ブローカー経由取引が圧倒的に多い。…

※「インターバンク取引」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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