翻訳|key currency
国際通貨制度において基軸となっている通貨をいう。基軸通貨はつぎのような機能を果たしている。(1)国際取引の決済に一般的に使用される。たとえば,輸入代金の支払いにあたって,取引相手がその通貨での支払いを拒否したりしない,というのでなければ基軸通貨にはなれない。通常,国際取引の決済にほぼ無条件に用いられる通貨を国際通貨international currencyという。(2)各国通貨の交換にあたって,価値基準として用いられる。そのため基準通貨basic currencyともいう。為替相場はその基軸通貨を基準に決められる。1973年までは,その基軸通貨の一単位は一定量の金goldであらわされていた。(3)一国の準備資産として用いられる。ほとんどすべての国は金・外貨準備をもつが,基軸通貨はその外貨準備として用いられる。そのため準備通貨reserve currencyともいう。今日,最も代表的な基軸通貨はいうまでもなく米ドルである。
執筆者:渡部 福太郎
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国際間の決済や金融取引などにおいて中核的機能を果たす国際通貨をとくに基軸通貨とよぶが、一般には国際通貨と同義に用いられることが多い。英ポンドは大英帝国の威信と経済力を背景に長い期間基軸通貨の地位を保ってきたが、第二次世界大戦後はこれにかわって米ドルがアメリカの政治経済上の絶対的優位を背景に基軸通貨となった。1971年の金交換停止により通貨価値の安定と国際的信認は以前ほどではなくなったが、現在でも米ドルの基軸通貨としての存在には変化はない。
[土屋六郎]
(絹川直良 国際通貨研究所経済調査部長 / 2007年)
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…このほか現在のような変動相場制のもとでは,ドルまたはドル資産(ドル建ての金融資産)は国際取引に従事する民間部門(企業,個人)に広く保有され,使用されている。このように国際取引を媒介する支配的通貨を基軸通貨と呼び,その通貨を発行する国を基軸通貨国という。それ以外の国は非基軸通貨国である。…
※「基軸通貨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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