ウェストミンスター条約(読み)ウェストミンスターじょうやく(英語表記)Treaties of Westminster

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウェストミンスター条約」の意味・わかりやすい解説

ウェストミンスター条約
ウェストミンスターじょうやく
Treaties of Westminster

イギリスとオランダプロシア間にそれぞれ2件ずつ結ばれた4協約。 (1) 第1ウェストミンスター条約 (1654.4.5.)  第1次イギリス=オランダ戦争 (52~54) を終結させた条約。海上でのイギリスの優位を認め,秘密協約で,航海法の承認,賠償金の支払い,ホラント州からのオランニェ家の排除を約した。 (2) イギリスのチャールズ2世とブランデンブルク選帝侯フリードリヒ・ウィルヘルムとの協約 (1662) 。 (3) 第2ウェストミンスター条約 (1674.2.19.)  第3次イギリス=オランダ戦争 (72~74) の終結を目指したもの。オランダは賠償金を支払い,占領したニューヨークニュージャージーなどの北アメリカの植民地をイギリスに返還することを約した。 (4) イギリスとプロシアのフリードリヒ2世 (大王) との間の中立協定 (1756.1.) で,フランスに対抗した。

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旺文社世界史事典 三訂版 「ウェストミンスター条約」の解説

ウェストミンスター条約
ウェストミンスターじょうやく

英蘭戦争

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世界大百科事典(旧版)内のウェストミンスター条約の言及

【英蘭戦争】より

…第1次英蘭戦争(1652年5月~54年4月)は,トロンプ提督指揮下のオランダ艦隊とブレーク提督の率いるイギリス艦隊がドーバー沖で衝突したのが戦端となり,大きな海戦だけでも8回に及んだ。しかし決定的な勝敗のないまま,ウェストミンスター条約でイギリスの要求にほぼ沿う形で講和が成立した。オランダの商船隊や貿易の被害は大きく,航海法も撤回されなかった。…

※「ウェストミンスター条約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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