ウェッティン家(読み)ウェッティンけ(英語表記)Wettiner

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウェッティン家」の意味・わかりやすい解説

ウェッティン家
ウェッティンけ
Wettiner

中世から近代にかけて中部ドイツに大領邦を建設した貴族の家門。その名はザーレ川右岸,ハレ川下流域に築いた城に由来する。 1089年中部ドイツのマイセン辺境伯に封じられて以来,勢力を拡大。 1247~64年にチューリンゲン方伯領を,1423年にはザクセン公国を獲得して選帝侯となった。 85年の家門協定でエルンスト系とアルベルト系に分れ,前者はザクセン選帝侯として宗教改革時代にドイツ新教徒を指導したが,シュマルカルデン戦争の結果,1547年選帝侯位を失い,その領域はチューリンゲンに限られた。これに代って選帝侯となったアルベルト系のザクセン公は,1697年旧教に改宗,ナポレオン支配下の 1806年にザクセン王の称号を得た。エルンスト系はその後いくつかに分裂し,ザクセン=ワイマール,ザクセン=コーブルク,ザクセン=ゴータなどの諸公国を支配した。

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