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選帝侯 せんていこうKurfürsten

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

選帝侯
せんていこう
Kurfürsten

選挙侯とも呼ばれる。神聖ローマ皇帝の選挙権を有するドイツの有力諸侯。 13世紀中頃に7人と確定したので7選帝侯ともいう。すなわち,マインツ,トリエル,ケルンの3人の大司教,ボヘミア王,ライン=ファルツ伯,ザクセン公,ブランデンブルク辺境伯の4人の世俗諸侯をいう。神聖ローマ皇帝の帝位が世襲原理に立脚しえず,選挙原理に終始しなければならなかった結果である。7選帝侯はドイツ諸侯中特に高い権威と大きな特権を認められたが,これを国制上明定したのが 1356年カルル4世の発した金印勅書である。これによって7選帝侯に領内の最高裁判権や鉱山採掘権,貨幣鋳造権,関税徴収権などを含む広範な特権が与えられた。 17世紀以後,選帝侯の数は少しふえた。

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デジタル大辞泉の解説

せんてい‐こう【選帝侯】

中世ドイツで、神聖ローマ皇帝を選挙する特権をもった諸侯。1356年発布の金印勅書で、マインツ・ケルン・トリーアの各大司教、ボヘミア王・ライン宮廷伯(プファルツ伯)・ザクセン公・ブランデンブルク辺境伯の7諸侯に限定された。選挙侯
[補説]1692年にはカレンベルク侯が選帝侯の地位を得てハノーファー(ハノーバー)選帝侯となり、1803年にはケルン・トリーアに代わってウュルテンベルク公・バーデン辺境伯・ヘッセン‐カッセル方伯・ザルツブルク公が選帝侯となるが、1806年の神聖ローマ帝国崩壊とともに選帝侯はその役割を終えた。

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百科事典マイペディアの解説

選帝侯【せんていこう】

選挙侯とも。ドイツ王=神聖ローマ帝国皇帝を選挙し,帝国の重要事項を討議する特権をもつ諸侯。13世紀の法典〈ザクセンシュピーゲル〉では,教会諸侯3人(マインツ,ケルン,トリールの各大司教)と世俗諸侯3人(ライン宮中伯,ザクセン大公,ブランデンブルク辺境伯)に限定。
→関連項目ドイツルクセンブルク朝

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世界大百科事典 第2版の解説

せんていこう【選帝侯 Kurfürst】

12~13世紀以後ドイツ国王の選挙権を有した聖俗諸侯を指す。選挙侯とも呼ばれる。中世ドイツ帝国(ドイツ王が皇帝を兼ねる神聖ローマ帝国)では,古来の選挙原理が強力で王位世襲が確立しなかった。父王が諸侯に息子を共同統治者へ選出させ,死後に彼が支配者となる方式(血統権による選挙制)が堅持された。フランスでは父から子への王位継承が円滑に進み13世紀初めに世襲制が確立したが,ドイツではハインリヒ6世(在位1169‐97)の世襲帝国化計画がその急死で挫折した後,選挙王制がますます促進された。

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大辞林 第三版の解説

せんていこう【選帝侯】

神聖ローマ帝国の皇帝選挙権をもった有力諸侯。特に、1356年に金印勅書で規定された三司教と四諸侯。選挙侯。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

選帝侯
せんていこう
Kurfrstドイツ語

中世ドイツ国王=神聖ローマ皇帝を選挙する資格をもつ聖俗の大諸侯。選挙侯ともいう。13世紀前半の法書『ザクセンシュピーゲル』では、マインツ、トリール、ケルンの各大司教、ライン宮廷伯、ザクセン大公およびブランデンブルク辺境伯が選帝侯としてあげられ、のちベーメン王が加わって七大選帝侯といわれた。レンゼの選帝侯会議(1338)で多数決原理が導入され、金印勅書(1356)で確立されるとともに選挙手続も確定され、他方選帝侯には不上訴特権その他多くの特権が与えられた。15世紀初めのフス戦争以降ベーメン王は選帝侯から外され(1708年以後復活)、1623年以降ライン宮廷伯にかわりバイエルン大公が選帝侯となったが、1654年に宮廷伯は復活、1777年宮廷伯領がバイエルンに統合されるまで続いた。ナポレオン1世の支配時代には、「帝国代表者会議主要決議」(1803)により、マインツ大司教領はレーゲンスブルクに移され、フランスに合併されたケルンとトリールにかわって、ウュルテンベルク、バーデン、ヘッセン・カッセル、ザルツブルク(1805年以降はウュルツブルク)の四選帝侯領が新設された。1806年ライン同盟の成立により、選帝侯会議は最終的に消滅した。[平城照介]
『町田秀実著『多数決原理の研究』(1958・有斐閣)』

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