ウルク遺跡(読み)ウルクいせき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウルク遺跡」の意味・わかりやすい解説

ウルク遺跡
ウルクいせき

イラク南東部にあるウルク(現在名ワルカ)の都市遺跡。メソポタミア南部シュメールにおける先史時代のウルク期の標準遺跡。1850年代の数次の調査ののち,1928~39年ハインリヒ・ヤーコプ・レンツェン,アルノルト・ネルデケらが発掘し,テルに掘られた試掘トレンチにおいて 18層の文化層を認めた。いわゆるウルク期は,このうち第14~15層にあたる。この時期には金属器の使用が広まり,土器も彩文はまれで,赤灰色,緑灰色の磨研土器が数多く現れ,白神殿など大規模な神殿の構築が行なわれている。第2次世界大戦後も,1954年よりドイツ・オリエント協会などの手で発掘が続けられた。2016年,同じくメソポタミアの古代都市遺跡であるウルエリドゥ,および生物多様性の顕著なチグリス川ユーフラテス川下流の 4ヵ所の湿地帯とともに,「イラク南部のアフワール:生物多様性保護区とメソポタミア都市群の残存する景観」として世界遺産の複合遺産に登録された。

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