ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウルジャーイトゥー」の意味・わかりやすい解説
ウルジャーイトゥー
Uljāytū; Öljeytü
[没]1316.12.16. スルターニエ
イランのモンゴル王朝,イル・ハン国第8代のハン (在位 1304~16) 。第7代ガーザーン・ハン (合賛汗)の弟。シーア派イスラムを信奉,ギヤース・ウッディーン・ムハンマド・フダー・バンデ・ウルジャーイトゥー・スルターンの号を称した。宰相サード・ウッディーンとラシード・ウッディーンの補佐のもとにガーザーンの改革政治の成果を享受し,スルターニエを中心として安定した治世を現出せしめた。外交面では,晩年を除いて,キプチャク・ハン国,チャガタイ・ハン国との間は平穏であったが,マムルーク朝と敵対し,そのためにヨーロッパのキリスト教諸国との同盟関係確立に努めた。
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