エアクッション艇(読み)エアクッションてい(その他表記)air-cushion vehicle

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エアクッション艇」の意味・わかりやすい解説

エアクッション艇
エアクッションてい
air-cushion vehicle

船体と,水面または地面の間に圧縮した空気層をつくり,船体を空中に浮揚させ,高速度で飛行する船舶。船体下部に空気室を設け,そこへリフトファンから圧縮空気を送り込むと,空気室内の圧力と大気圧との差で船体を水面上に押上げるため抵抗が減り,高速航行が可能となる。大型化も比較的容易で,ドーバー海峡では乗客 500名,乗用車 50台の船が就航している。空気室の構造法により大きく2種類に分れる。船体全周にゴム製のスカートを設け,その内部を空気室とするものは,商品名で「ホバークラフト」と呼ばれ,ドーバー海峡のものはこの型の代表である。両舷に固定壁をもち,前後端にフレキシブルシールを設け空気室とするものを SES(surface effect ship)と呼んでいる。

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