ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エシド人」の意味・わかりやすい解説 エシド人エシドじんYazīdī トルコ,イラク,イランにかけての山岳地帯,すなわちクルディスターンに住むイスラム教の異端宗派の人々をさす蔑称。遊牧民でクルド語を話す。周囲の諸民族からは厳重に分離して伝統的な生活を守っている。散在してはいるがよく組織されていて,首長は宗教上の指導者でもあり,世俗的な支配者でもある。その宗教にはゾロアスター教,ユダヤ教,イスラム教の諸要素が含まれていて独特のものになっている。主神はエシと呼ばれる天使で,クジャクとして表現され,エシド人の名称もこの神の名に由来する。原罪,地獄,悪魔の存在を否定する立場にある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by