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地獄 じごく hell

翻訳|hell

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

地獄
じごく
hell

サンスクリット語のナラカ narakaの訳。那落迦 (ならか) ,奈落 (ならく) などと音写され,自己の悪業によっておもむく極苦の世界とされている。無間地獄 (むけんじごく) ,八大地獄,現在われわれの住んでいる世界などに孤立して散在するといわれる孤地獄,辺地獄など数多くの種類の地獄が考えられている。

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デジタル大辞泉の解説

じ‐ごく〔ヂ‐〕【地獄】

《〈梵〉naraka(那落迦)、niraya(泥黎)の訳。地下の牢獄(ろうごく)の意》
仏語。六道の一。この世で悪いことをした者が死後に行って苦しみを受けるという所。閻魔(えんま)大王が生前の罪業を裁き、獄卒の鬼が刑罰を加えるという。八熱地獄八寒地獄などがある。地獄道。奈落(ならく)。⇔極楽
キリスト教で、神の教えに背いた者、罪を犯して悔い改めない魂が陥って永遠の苦を受け、救われないという世界。⇔天国
イスラム教で、この世の終末に復活して受ける審判によって、不信仰者や不正を行った者が永劫の罰を受ける所。罪人であっても信仰者はやがて天国に入れられる。ジャハンナム
非常な苦しみをもたらす状態・境遇のたとえ。「試験地獄
火山の、絶えず噴煙が噴き出している所。また、温泉地で絶えず煙や湯気が立ち、熱湯の噴き出ている所。「温泉場の地獄巡り」
劇場の舞台の床下。奈落(ならく)。
下等の売春婦。私娼(ししょう)。
「君も巴黎(パリイ)の―の味まで知ったなら」〈魯庵社会百面相
[下接句]板子(いたご)一枚下は地獄一寸下は地獄聞いて極楽見て地獄見ての極楽住みての地獄
[補説]作品名別項。→地獄

じごく【地獄】[作品名]

《原題、〈フランス〉L'Enferマロの詩集。1526年、四旬節に肉食をした罪で投獄された際に書かれた詩を、1542年にエチエンヌ=ドレがマロに無断で出版したもの。
《原題、〈フランス〉L'Enferバルビュス長編小説。1908年刊。パリの下宿に住む詩人が、自室の壁の穴を通して、隣室で起こるさまざまな人間劇を目撃する。
中川信夫監督による恐怖映画。昭和35年(1960)公開。出演、天知茂、三ツ矢歌子、沼田曜一ほか。

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百科事典マイペディアの解説

地獄【じごく】

死後に赴くとされる他界の一つ。仏教では,罪を犯した人間が死後に行く所とされ,地下または地の果てにあるという。サンスクリットのnarakaに由来し,音写は奈落(ならく)。
→関連項目地獄変天国黄泉国六道

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デジタル大辞泉プラスの解説

地獄

宮次男監修、白仁成昭による絵本作品。1980年刊行。千葉県南房総市延命寺所蔵の絵巻を絵本化したもの。

地獄

1979年公開の日本映画。監督:神代辰巳、脚本:田中陽造、撮影:赤塚滋。出演:原田美枝子岸田今日子石橋蓮司、林隆三、栗田ひろみ、西田健、田中邦衛ほか。

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世界大百科事典 第2版の解説

じごく【地獄】

死後赴くべき他界の一つ。冥界,冥府,陰府(よみ)などともいい,英語のhellドイツ語Hölleフランス語enferイタリア語infernoなどに相当する。一般に,墓地の情景や死体の腐乱過程との連想から生みだされたものだが,超常的な観念や表象によって作りだされた場合もある。〈地獄〉の語はもとサンスクリットに由来し,のちに仏教とともに中国に輸入されると,泰山府君の冥界観と結びついて十王思想を生みだし,さらに日本に伝えられると,記紀神話に描かれる黄泉国(よみのくに)や根の国考え方と接触融合して独自の地獄思想を生みだした。

じごく【地獄】

火山や温泉,地熱地帯で,高温のガスや熱湯が噴き出す場所の俗称。岩石が著しく変質して粘土状となり,さまざまな色の昇華物や沈殿物が付着し,植物もほとんど生えず,荒涼とした光景をしているのでこの名がある。噴気孔から噴き出す有毒ガスのため,鳥,昆虫,獣類などが死ぬことがあり,鳥地獄,虫地獄,タヌキ地獄などと呼ばれることもある。ときに人間が知らずに近寄って被害を受けることもあり,注意が必要である。北海道登別温泉,大分県の別府温泉などでは,色彩の特徴や状態からいろいろな名前をつけて呼んでいる。

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大辞林 第三版の解説

じごく【地獄】

naraka 奈落; niraya 泥犂ないり
悪業をした者が死後苦報をうけると信じられている世界。
〘仏〙 六道の最下位。閻魔えんまが主宰し、死者の生前の罪を審判して、それに応じた責め苦を与える。八熱地獄・八寒地獄など136種の地獄がある。奈落。 ↔ 極楽
キリスト教で、神と神の言葉を拒む者が落とされる最も恐るべき運命または世界。 ↔ 天国
非常に苦しく、つらいこと。 「通勤-」 「 -坂」
火山や温泉地で、常に噴煙や熱湯の噴き出している所。 「 -谷」
劇場の舞台の床下。奈落。
売春婦。私娼ししよう。 「中洲でかつた-ではねえかしらん/黄表紙・艶気樺焼」

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世界大百科事典内の地獄の言及

【宇宙】より

…南の贍部洲が〈われわれ〉人類の住む大陸である。この下に地獄や餓鬼界がある。太陽と月は須弥山の中腹の高さにあり,四つの洲の上を巡る。…

【火山】より

… 火山は甚大な災害をひきおこし威力に満ちているが,一方で独特の美しい景色や温泉をもたらし,火山灰は畑地の多くを形成した。火山の溶岩のつくり出す荒涼たる景観や熱泉,噴気孔の盛んな活動はしばしばこの世の地獄と見られ,《和漢三才図会》巻五十六には,〈日本に地獄あり,みな高山の頂,常に焼けて温泉絶えず,肥前の温泉,豊後の鶴見,肥後の阿蘇,駿河の富士,信濃の浅間,出羽の羽黒,越中の立山,越の白山,伊豆の箱根,陸奥の焼山等のごとき,頂(かか)と燃え起こり,熱湯汪汪(おうおう)と湧き出で,さながら焦熱修羅の形勢あり〉とある。《今昔物語集》巻十四の七,八話には,立山の地獄で死者の霊に会った話が記されている。…

【ゲヘナ】より

…旧約聖書《ヨシュア記》18章16節および《列王紀》下23章10節で言及される〈ヒンノム(の子ら)の谷〉のことで,元来エルサレムの城壁の南にある谷をさした。古来ここで幼児犠牲が行われ,また後に町の汚物や動物・罪人の死体が焼却されたことから,死後悪人が罰せられる場所,すなわち〈地獄〉の同義語となった。新約聖書ではすべて地獄の意で用いられ,しかも元来の地名との関連で〈火〉との強い結合を示している。…

【最後の審判】より

…昇天図の下辺に,よみがえった人々(《コリント人への第1の手紙》15:52)も小さく付加して,この原始的な審判図は形成されたといえる。これに後になって必要な要素,すなわち十字架,大天使ミカエル,善人の群れと悪人の群れ,天国地獄などが加えられ,中央高所に君臨する審判者キリストを中心に構図を作って,本格的な〈最後の審判〉図像が実現される。 このような審判図像について,その主となった典拠が《マタイによる福音書》によるものと,《ヨハネの黙示録》20章によるものとの2者に大別され,さらに2者の混合したものがあらわれる。…

【他界】より

…これによって,死後の生という経験的に立証することのできない事象が,人々の心象世界のなかにある種の実在感をもって根をおろすことができるのである。仏教やキリスト教のような組織宗教の場合には,こうして呈示される他界のイメージは,天国極楽にしても地獄にしても,一応の一貫性をもっているが,組織化の進んでいない宗教や民間信仰の場合は,互いに矛盾するいくつものイメージが共存していることが多い。たとえば日本の民俗宗教においては,山岳の頂きを他界の在所とする山上他界観や,海の彼方に他界があると考える海上他界観,あるいは洞窟などを他界の入口とみなすような地中(地下)他界観が併存している。…

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