ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エスキロス」の意味・わかりやすい解説
エスキロス
Esquiros, Henri Alphonse
[没]1876.5.12. ベルサイユ
フランスの政治家,詩人,小説家。政治的には極左に属し,第2共和政下で立法院議員 (1850) ,ナポレオン3世のクーデターで国外追放 (51) ,第3共和政下で国民議会議員 (71) ,上院議員 (76) を経験。文学的には急進的政治思想と熱狂的ともいえる豊かな想像力とにより,ロマン派のなかで独自の地位を占め,ボードレールに影響を与えた。小説『魔術師』 Le Magicien (37) は中世的幻想にあふれた詩的な作品であり,『人民の福音書』L'Évangile du Peuple (41) はその社会主義思想のゆえに発禁となった。ほかに,イギリス亡命中に書き送った『イギリスとイギリスの生活』L'Angleterre et la vie anglaise (59~64) がある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報