エチオピア人民革命民主戦線(読み)エチオピアじんみんかくめいみんしゅせんせん(その他表記)Ethiopian People's Revolutionary Democratic Front

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

エチオピア人民革命民主戦線
エチオピアじんみんかくめいみんしゅせんせん
Ethiopian People's Revolutionary Democratic Front

略称 EPRDF。エチオピア政党。 1988年5月,メンギスツ政権打倒を目的に,ティグレ州を基盤とするティグレ人民解放戦線 TPLFを主力に,北部アムハラ族を基盤とするエチオピア人民民主運動 EPDF,オロモ人民民主組織 OPODの共闘組織として設立。オロモ人の最大組織オロモ解放戦線 OLFやエリトリア人民解放戦線 EPLFとも協力し軍事攻勢を強め,91年5月にメンギスツ政権打倒に成功。同年7月には全政党会議を開催したが EPRDF,OLF,EPLF間の話し合いがまとまらず EPRDF単独の暫定政府を組織し,暫定大統領に EPRDFのメレス・ゼナウィ書記長が就任。新指導部は外資導入を認めたほか,国内の部族問題に関しても民族自決権を容認する立場を打出し,EPLFとはエリトリア独立の可否を問う住民投票の実施を約束した。その結果を受け 93年4月には住民投票が行われ,同年5月にエリトリアはエチオピアから分離独立した。 94年6月に行われた複数政党制による制憲議会選挙では EPRDFが圧勝した。 95年6月の下院選挙でも 548議席中 483議席を獲得,同年8月にはネガソ・ギダダ前情報相を大統領に,メレス前大統領は事実上の最高権力者である首相に就任した。

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