ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エブリヤ・チェレビー」の意味・わかりやすい解説
エブリヤ・チェレビー
Evliya Çelebî
[没]1683. イスタンブール
オスマン帝国の旅行家。本名 Mehmed Zillî。当時の中程度の教育を受けたにすぎないが,アラビア語,歴史,音楽に造詣が深かった。子供の頃から旅行に興味をもち,一時ムラト4世に仕えたが,のちに従軍の文官,音楽家,ときには民間使節としてバルカン各地,小アジア,カフカス,クリミア,イラク,イラン,ヒジャーズ,エジプト,ポーランド,ハンガリー,オーストリアなどをおよそ 50年にわたってめぐり歩いた。その見聞記が 10巻からなる紀行文『旅行の書』 Seyahat-nâme (1898~1939刊) で,これは地理学,民族学,言語学,歴史学の貴重な資料。
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