エラチオールベゴニア(その他表記)Begonia×hiemalis; elatior begonia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エラチオールベゴニア」の意味・わかりやすい解説

エラチオールベゴニア
Begonia×hiemalis; elatior begonia

シュウカイドウベゴニア (シュウカイドウ) 属の園芸品種群で,アラビア海ソコトラ島原産のベゴニア・ソコトラーナ B.socotorana球根ベゴニアを掛け合せて作出された多年草。ドイツの著名なベゴニア育種家オットー・リーガーの名前から,リーガース・ベゴニアの名で呼ばれることもある。一重咲き,八重咲き,半八重咲きがあり,花色も赤色,桃色,淡桃色,鮮黄色,淡黄色,白色など多彩。満開時には株全体が花でおおわれたようになる。生産者の栽培技術が進み,鉢植えでほぼ周年出荷されているが,暑さや寒さに弱く,病虫害も発生しやすい。日中は 20~30℃,夜間は 10~20℃が生育適温。夏は遮光してなるべく涼しく管理し,冬は明るい窓辺で最低 10℃以上に保つ。

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世界大百科事典(旧版)内のエラチオールベゴニアの言及

【ベゴニア】より

…1891年に最初の品種が発表されて以来,欧米で品種改良が進められ,その開花時期からクリスマス・ベゴニア(英名Christmas begonia)とも呼ばれ,最近では日本でも冬の花鉢として販売されるようになった。(5)エラチオール・ベゴニア (イラスト)ベゴニア・ソコトラーナと球根ベゴニアの園芸品種との交配から,1880年代にイギリスで育成されたものが最初で,一重または八重,半八重などの比較的大型の花を秋から春まで長期間にわたって開花する。近年,ドイツのオットー・リーガルが改良育成した品種群は,とくにリーガース・ベゴニア(英名Rieger’s begonia)と呼ばれ,温度や日長を調節して周年開花させる技術の開発とともに,鉢物として世界中で広く栽培され,その消費量は鉢花の女王と言われたシクラメンを上回るようになった。…

※「エラチオールベゴニア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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