エルサレム聖書(読み)エルサレムせいしょ(英語表記)La Bible de Jérusalem

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エルサレム聖書」の意味・わかりやすい解説

エルサレム聖書
エルサレムせいしょ
La Bible de Jérusalem

1948~54年にかけてフランスで出版されたエルサレムのドミニコ会聖書学校の編集による聖書。初版は分冊形式で文献批判をそなえ,聖書各書について注が詳細に施されていたが,56年,『エルサレム聖書』として知られるようになった1冊形式のものが出版された。この版では以前の分冊形式では果せなかった各書間の参照が十分になされており,すでに各国語に翻訳され,きわめて好評である。

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世界大百科事典(旧版)内のエルサレム聖書の言及

【聖書】より

… 英米以外に目を転じると,ドイツでは《ルター訳》の現代改訂版のほか,スイス改革派の《チューリヒ聖書》(1954)やカトリック系の《グリューネワルト聖書》(1924‐26),《ヘルダー聖書》(1965)などが注目をひく。フランスでは,近代初期に新・旧両派の対立がとくにはげしく,聖書翻訳が当局の強い圧迫を受けたため,イギリスにおける《欽定訳》,ドイツにおける《ルター訳》のような古典的標準訳は育たなかったが,現代フランス語訳としては《スゴン訳聖書》(1880)などのほか,正確で名訳と評される《エルサレム聖書》が出色であり,これを範として英語版とドイツ語版が1966年に刊行されている。フランス語訳では,新・旧両派の協力になる《共同訳》(新約1972)も注目される。…

※「エルサレム聖書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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