日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 エーブナ・エッシェンバハえーぶなえっしぇんばはMarie von Ebner-Eschenbach(1830―1916) オーストリアの女流小説家。メーレン州(現在はチェコのモラビア地方)で地方貴族の家系に生まれる。劇作家を志し、19歳でエーブナ男爵と結婚後も戯曲を書き続けたが、大きな成果を収めず、45歳ごろから小説に転じた。貴族と農民との階級的な対立も人間の善意と道徳的信念によって解決できるとの考えから、牧歌的な共同体生活を理想とする数多くの農村小説を執筆。主要作品に『村と城の物語』(1883)、『村の子供』(1887)などがある。[石井不二雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例