日本大百科全書(ニッポニカ) 「オガサワラゼミ」の意味・わかりやすい解説 オガサワラゼミおがさわらぜみ / 小笠原蝉[学] Meimuna boninensis 昆虫綱半翅(はんし)目同翅亜目セミ科Cicadidaeに属する昆虫の一種。ツクツクボウシを大きくしたような種で、体長33ミリメートル内外。胸部背面は黒色の地に緑褐色紋がある。雄の腹弁は長円形。小笠原(おがさわら)諸島(父島列島、母島列島)特産で、1970年(昭和45)に国の天然記念物に指定された。5~12月に出現し、人家付近の林にとくに多い。琉球(りゅうきゅう)諸島に広く分布するクロイワツクツクに形態および生態がきわめてよく似ており、琉球諸島からの人為的移入説もある。[林 正美] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例