ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オンム・テモワン」の意味・わかりやすい解説 オンム・テモワンhomme-témoin 「証人」の意。抽象主義の流れに対抗し,「社会的レアリスム」を標榜して集ったフランスの美術家グループ。 1948年,B.ロルシュー,I.モッテ,P.ルベイロールその他の画家がパリのバック画廊でグループ展を開催したとき,一般に知られるようになった。彼らは日常の普通の生活からの真実を重視し,誇張や変形を交えながら,真正の,率直な絵画を描くことを目指した。 B.ビュッフェや A.ミノーらも加わり,規模を拡大した。第2次大戦後のヨーロッパの不安な空気を写実によって表現しようとした,イギリスの「キッチン・シンク」などと同時代的な動向であり,戦前と戦後の具象の流れの結節点と見ることができる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by