オーフェルアイセル州(読み)オーフェルアイセル(その他表記)Overijssel

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オーフェルアイセル州」の意味・わかりやすい解説

オーフェルアイセル〔州〕
オーフェルアイセル
Overijssel

オランダ東部の中央にあり,ドイツ国境とフレフォラント州の間に広がる州。州都ズウォレ。中世には,アイセル川に沿うハンザ都市カンペン,デーフェンテル,ズウォレなどが,アムステルダムが隆盛期を迎える 1500年頃まで繁栄した。 1962年に州域に加わったノールトオーストポルダー (北東ポルダー) などいくつかのポルダー (干拓地) を除けば,州域の大部分は氷期の砂質土壌の低地や低い丘陵状の起伏地で,元来はヒース,森林,湿地などでおおわれていた。全般に肉牛の飼育と酪農が卓越するが,飼料は,北東部のアイセル湖寄りの低地では牧草栽培,内陸部の砂質土壌地帯では混合農業に基づいている。北東部のやや高燥な泥炭地では穀物とジャガイモの生産が行われる。工業化も進んでおり,南東部のトウェンテ地方では,19世紀以降綿工業が盛んとなり,オランダにおける繊維工業の一中心地となっている。主要都市は,エンスヘーデアルメロヘンゲロ,ズウォレ,デーフェンテルなど。北西部には,湿原,葦原,水鳥保護区などから成る国立公園が2ヵ所ある。面積 3339km2。人口 102万 6325 (1991) 。

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