デーフェンテル(読み)でーふぇんてる(英語表記)Deventer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デーフェンテル」の意味・わかりやすい解説

デーフェンテル
Deventer

オランダ東部,オーフェルアイセル州の都市。アルンヘム北北東約 30km,アイセル川河畔に位置する。町の起源は古く,8世紀にさかのぼる。中世にはハンザ同盟都市として干だら,毛皮の取引の中心地であったが,16世紀初頭からは印刷業の中心として発展。現在は絨毯,タペストリーで知られるが,機械鋳物の製造,食品加工,書籍出版も盛ん。大聖堂 (11世紀) ,市庁舎 (13~17世紀) ,ベルフ聖堂 (13世紀) など歴史的建築物が多く,市立図書館は 10世紀以後の多数の写本を蔵している。人口6万 8004 (1992推計) 。

デーフェンテル
Deventer, Conrad Theodor van

[生]1857.9.28.
[没]1915.9.27.
オランダの植民地政治家。ライデン大学法律を学び,1880~85年の間,ジャワ島のスマラン弁護士開業。人道主義的改革の必要を痛感して,帰国後その主張普及に努めた。 99年に発表した論文『名誉の負債』は内外反響を呼び,植民地先住民の福祉啓蒙を重視する「倫理政策」時代の先駆となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「デーフェンテル」の意味・わかりやすい解説

デーフェンテル
でーふぇんてる
Deventer

オランダ中東部、オーフェルアイセル州南西部の都市。人口8万5008(2001)。アイセル川中流部に位置する工業都市で、伝統的なカーペット、出版、製菓のほか、自動車、化学の諸工業が発達する。8世紀に建設され、中世後期にはハンザ同盟の商業都市として繁栄した。市内には11世紀のフローテ教会、中世の市壁の一部、古文書を収める市立図書館などがある。人文学者エラスムスや修道僧トマス・ア・ケンピスはこの地のラテン学校で学び、また14世紀の宗教運動家フローテの生地である。

[長谷川孝治]

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