カタバティック風(読み)カタバティックかぜ

百科事典マイペディア 「カタバティック風」の意味・わかりやすい解説

カタバティック風【カタバティックかぜ】

カタバ風斜面下降風とも。高所放射冷却した冷気が重くなり斜面降下するとき吹く風。英語はkatabatic windで,ギリシア語katabatikos(降下)から転化した言葉南極大陸グリーンランドノルウェーフィヨルド等に発達するものがよく知られている。
→関連項目山風

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世界大百科事典(旧版)内のカタバティック風の言及

【風】より

…前者を谷風,後者を山風といい,両者を合わせて山谷風と呼んでいる。谷風,山風はそれぞれアナバティック風anabatic winds,カタバティック風katabatic windsとも呼ばれている。アナバティックは〈上昇する〉という意味で,カタバティックは〈下降する〉という意味である。…

【斜面風】より

…一方,夜間になると山の斜面は放射冷却によって冷えるので,それに接する気温も他所より下がり,冷たい空気が重力によって山の斜面に沿って流れ下りる。山頂から吹き下りるこの風を山風またはカタバティック風katabatic windsと呼ぶ。このように斜面であるために気温の分布に差ができて生じる風を斜面風という。…

※「カタバティック風」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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