カナル線(読み)カナルせん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カナル線」の意味・わかりやすい解説

カナル線
カナルせん
canal ray

陽極線の1種。真空放電管の陰極小孔 (カナル) をあけて放電させるとき,小孔を抜けて出てくる粒子線をいう。 1886年 E.ゴルトシュタインにより発見された。その後 W.ウィーンが電場,磁場での曲り方を研究して,管内の陽イオンが加速されて飛出したものであることがわかった。カナル線スペクトルからシュタルク効果が発見された。 J.J.トムソンは,陰極線の場合と同様な方法でカナル線を調べて,ネオン (原子量 20.2) に質量数が 20と 22の2種類の同位体があることを初めて発見した。カナル線は陽イオン源として質量分析器粒子加速器などにも用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カナル線」の意味・わかりやすい解説

カナル線
かなるせん

陽極線

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