カバシャク(読み)かばしゃく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カバシャク」の意味・わかりやすい解説

カバシャク
かばしゃく / 樺尺蛾
[学] Archiearis parthenias

昆虫綱鱗翅(りんし)目シャクガ科に属する昆虫。はねの開張30ミリメートル内外。前翅は黒褐色で銀鱗を散布し、後翅大部分は橙赤(とうせき)色。体は軟毛に覆われている。早春にだけ出現する昼飛性のガで、北海道、本州の東北地方北部、関東地方から中部地方の山地に産する。陽光の下を活動するが、曇ると活動をやめる。日本からヨーロッパにかけてユーラシア大陸の北部に広く分布する。幼虫シラカンバに寄生する。一般のシャクトリムシでは、腹脚は第6と第10腹節にしかないが、この属では、第3~第5腹節にも小さい腹脚がある。

[井上 寛]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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