カラミテス(読み)からみてす

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラミテス」の意味・わかりやすい解説

カラミテス
Calamites

シダ植物のロボク (蘆木) 目ロボク科の代表属。高さ 15mに達する高木。中心に大きな髄孔があり,木部は二次肥大生長をする。幹,枝ともに多数の節間に分れ,その表面は平滑で,やや不明瞭な縦線がある。普通化石として産出するのは髄孔内の外形化石で,したがって表面にみられる模様は髄孔内面の雌型で,節のようにみえるのは髄孔内面の節状仕切り。節間の縦走隆起帯は細胞が腐ってへこんだ射出髄部の押し型で,これと交互する縦溝線は髄孔内に突出した木部の押し型である。縦走隆起帯の上端で節線の直下にある円形ないし楕円形の小突起 (節下紋) は分枝脚や維管束の跡ではなく,特殊な柔細胞の存在のために,特にへこんだ部分の押し型である。節間の隆起部と縦溝線とは,相隣る節では交互する。花は穂状で,各芽胞葉は楯形,芽胞には大小の別がある。ヨーロッパの石炭系にはきわめて豊富に産するが東アジアでは稀種。下部石炭系から上部ペルム系まで分布する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カラミテス」の意味・わかりやすい解説

カラミテス
からみてす

蘆木類

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