直下(読み)ちょっか

精選版 日本国語大辞典「直下」の解説

ちょっ‐か チョク‥【直下】

〘名〙
① ある物の、まっすぐ下であること。また、そのさま。すぐ下。ま下。目の下。「赤道直下の国」
※源平盛衰記(14C前)二八「海漫々として直下(チョクカ)と見下せば底もなし」 〔白居易‐新楽府・海漫漫〕
② (━する) (形動) まっすぐに下ること。一直線に下ること。また、そのさま。
※大菩薩峠(1913‐41)〈中里介山〉慢心和尚の巻「兵馬は天守台の櫓の屋根の上から疑問の提灯が切って落したやうに真一文字に直下(チョクカ)するのを見ました」 〔李白‐望廬山瀑布詩〕
③ (━する) 自分より下に見ること。見下すこと。また、そのもの。
※保元(1220頃か)中「御兄法性寺を、詩哥は楽の中の翫、能書は賢才のこのむ所にあらず。などとて、直下(チョクカ)とおぼしめされけめ」
④ (形動) 時間を置かないこと。間髪を入れないこと。また、そのさま。すぐ。
※正法眼蔵随聞記(1235‐38)一「従来の身心を放下して、只直下に他に随ひ行けば、即ち実の道人にてある也」

じき‐げ ヂキ‥【直下】

〘名〙 真下。すぐ下。ちょっか。また、即座。「に」を伴って副詞的に用いることが多い。
※正法眼蔵(1231‐53)弁道話「直下(ぢきげ)に第二人なきことをしるべし」 〔運歩色葉(1548)〕
※授業編(1783)四「のたまへば直下(ジキゲ)に其ことわりを会得あり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「直下」の解説

ちょっ‐か〔チヨク‐〕【直下】

[名](スル)
ある物の、まっすぐ下。ました。「赤道直下」⇔直上
まっすぐにさがること。一直線に落ちること。「急転直下」⇔直上
「冷たい感覚が彼の背筋の真中を、閃くが如くに―した」〈佐藤春夫田園の憂鬱
自分より下に見ること。見下すこと。また、そのもの。
「才におごる御心ましませばこそ、御兄法性寺殿を…―とおぼしめされけめ」〈古活字本保元・中〉
[名・形動]《近世語》たやすいこと。また、そのさま。
「山伏修行といふ物は中々―な事と思ふべからず」〈当風辻談義〉
[類語]真下

じき‐げ〔ヂキ‐〕【直下】

すぐ下。ちょっか。また、即座。
「彼は―に、立本寺の門前をありありと目に浮かべた」〈芥川・偸盗〉

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