法則の辞典 の解説 カルマンの遷音速相似法則【Karman's transonic similarity rule】 薄い二次元の翼形の長さを一定に保って,厚さ方向のみを可変としたくさび形の物体(擬似翼)を,翼に相対的な主流速が音速に近いような流れの中におく.このとき翼に働く力に対して,力学的な相似性が成り立つためには,次の無次元パラメータ K か κ が同一の値をとらなくてはならない. ここで M∞ は主流のマッハ数,τ は翼の厚みと長さとの比,γ はポアッソンの係数*(気体の定圧比熱と定積比熱との比)である.カルマンは最初,遷音領域の解析のためのパラメータとして K のみが含まれることを見いだしたが,のちにもっと広いマッハ数の範囲に対しては κ のほうがよいことが示された. 出典 朝倉書店法則の辞典について 情報 Sponserd by