カワイワタケ(その他表記)Dermatocarpon miniatum(L.)Mann.

改訂新版 世界大百科事典 「カワイワタケ」の意味・わかりやすい解説

カワイワタケ
Dermatocarpon miniatum(L.)Mann.

山間部の渓流中の水しぶきのかかるような岩上に生える葉状地衣。裏が赤褐色なので,アカウラカワイワタケともいう。地衣体は革質で厚く,単葉で類円形に広がり,中央部の臍状体(さいじようたい)で付着する。表は鮮緑色,乾くと黄褐色となり,平滑粉芽裂芽はない。仮根もない。被子器はフラスコ状で地衣体中に埋まり,表からは頂端のみが黒い点状に見える。北半球一帯に広く分布し,日本では北海道から九州までに5種が知られている。近縁種にはミョウギウロコゴケD.myogiense Asah.がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カワイワタケ」の意味・わかりやすい解説

カワイワタケ(川岩葺)
カワイワタケ
Dermatocarpon

葉状地衣類の1種。体は円形に近く薄い膜状であるが,渓流の岸近くの岩石または流水中の岩石に,へそのような形の脚で固着する。日本では D. miniatumその他数種がある。地衣体に埋没して完全な被子器を生じる。

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