日本歴史地名大系 「カンカン2遺跡」の解説 カンカン2遺跡かんかんにいせき 北海道:日高支庁平取町二風谷村カンカン2遺跡[現在地名]沙流郡平取町字二風谷イルエカシ遺跡の東方、西流して沙流(さる)川に合流する小支流看看(かんかん)川の左岸段丘縁辺部上に立地する。発掘調査は沙流川総合開発事業に伴って平成六年(一九九四)に実施され、北海道でこれまでに類例のない豊富な金属製品を含む周溝盛土遺構が発見された。遺構からの出土遺物は大刀(直刀)・鉾・小刀・刀子・釘様鉄製品・鉤・柄頭・釧・環状鉄製品・青銅製鋺などの金属製品と擦文土器・ガラス玉などが共伴している。時期は擦文文化期で、白頭山苫小牧火山灰(一〇世紀中葉)被覆後に遺構の構築が開始されていることから、一〇世紀後葉から一一世紀代の遺構と考えられている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報