カーエム・マカーム(読み)かーえむまかーむ(その他表記)Qā'em Maqām

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カーエム・マカーム」の意味・わかりやすい解説

カーエム・マカーム
かーえむまかーむ
Qā'em Maqām
(1779―1835)

イラン政治家詩人散文家。テヘラン名門に生まれ、カージャール朝高官として活躍したが、むしろ近代ペルシア散文の父として知られる。散文の改革に努め、数世紀にわたったペルシア散文の華麗な文体を否定して簡素な文体を提唱、とくに書簡文体の改革に力を尽くした。『カーエム・マカーム書簡集』はイラン近代散文の源流として高く評価されている。

[黒柳恒男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android