カール2世(その他表記)Karl Ⅱ, der Kahle
Charles Ⅱ, le Chauve

改訂新版 世界大百科事典 「カール2世」の意味・わかりやすい解説

カール[2世]
Karl Ⅱ, der Kahle
Charles Ⅱ, le Chauve
生没年:823-877

西フランク王(在位840-877),次いでローマ皇帝(在位875-877)。〈禿頭王〉と呼ばれた。ルートウィヒ1世の末子で,840年父の死後西フランク(フランス)の事実上の国王。841年異母兄のルートウィヒ2世と同盟してフォントノア長兄の皇帝ロタール1世を破り,さらに842年シュトラスブルクの盟約を結んだうえで,843年ベルダン条約をロタールに調印させて,ムーズ(マース)川,ソーヌ川,ローヌ川以西の地を正式に支配。しかし彼の王国内ではブルターニュアキテーヌが独立を保持したばかりか,彼の治世はノルマン人侵入や有力貴族の反乱と自立化傾向によって特徴づけられる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のカール2世の言及

【シュトラスブルクの盟約】より

…840年のルートウィヒ1世の死後,その長子のロタール1世は皇帝位と同時にフランク王国全体に対する最高権を主張して,弟のルートウィヒ2世にはバイエルン1国に甘んずることを,また末弟のカール2世には相続領をアキテーヌ1国に縮小することを強要した。そのうえ彼は,恩貸地の大盤振舞によって,弟たちの家臣の多くを,自分の家臣に加えることに成功した。…

【ルートウィヒ[1世]】より

…ルートウィヒ敬虔王Ludwig der Fromme,ルイ敬虔王Louis le Pieuxとも呼ばれる。カール大帝の息子。813年父の生前に皇帝に任ぜられ,翌年父の死とともに唯一の皇帝にしてフランク王となった。…

※「カール2世」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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