ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マース」の意味・わかりやすい解説
マース
Maes(Maas), Nicolaes(Nicolas)
[没]1693
オランダの画家。 1650年頃アムステルダムのレンブラントのもとで修業。 54年から故郷で活躍。 73年以後アムステルダムで制作。初期には褐色調のレンブラントに近い画風の風俗画が多いが,65~67年のアントウェルペン旅行以後ファン・ダイクの画風に近づき,肖像画を中心に制作。主要作品は『祝福を与えるキリスト』 (1654以前,ロンドン,ナショナル・ギャラリー) ,『怠惰な召使』 (55,同) ,『窓辺の少女』 (55頃,アムステルダム国立美術館) 。
マース
Maass, Joachim
[没]1972.10.15. ニューヨーク
ドイツの小説家。 1933年アメリカに亡命,各地の大学でドイツ文学を講じ,第2次世界大戦後一時帰国したが,再び渡米。初め詩を書いたが,のち社会小説に転じ,小説『ミミのいないボエーム』 Bohème ohne Mimi (1930) ,『敵対者』 Der Widersacher (32) によって文名を確立。代表作は,典型的な悪女小説『グッフェ事件』 Der Fall Gouffé (52) 。
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