ガルフ・オイル(その他表記)Gulf Oil Corporation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガルフ・オイル」の意味・わかりやすい解説

ガルフ・オイル
Gulf Oil Corporation

アメリカ合衆国の石油会社。かつてセブン・シスターズと呼ばれた国際石油資本の一つ。1901年テキサス州スピンドルトップで石油生産が始まり,J.M.ガッフィー石油とガルフ・リファイニングが設立され,1907年に合併してガルフ・オイルとなった。1934年にブリティシュ・ペトロリアム(→BP)と合弁クウェート石油を設立し,ブルガン油田などの大油田を発見した。クウェート石油は 1975年に完全国有化され,今日のクウェート国営石油となった。ベネズエラ北海などでも油田開発を行なったほか,一時は原子力事業にまで進出した。しかし,1980年代に入って業績不振に陥り,1984年にスタンダード・オイル・オブ・カリフォルニア(→シェブロン)の子会社となった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ガルフ・オイル」の意味・わかりやすい解説

ガルフ・オイル[会社]【ガルフオイル】

1922年設立,米国メロン財閥系。ガルフ(メキシコ湾地方の石油開発で発展,クウェートの石油利権をブリティッシュ・ペトロリアム社と共有。1970年代に入るとクウェート,ベネズエラの石油利権を次々と失い経営が悪化。1970年代後半から消費市場進出などさまざまな対策を試みたが,石油市場はすでに過剰の時代に入り,価格も低迷するなど経営環境はさらに悪化し,1984年同じメジャー(国際石油資本)のスタンダード・オイル・オブ・カリフォルニア(現シェブロンテキサコ)に買収された。
→関連項目メジャー

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android