ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キエフの戦い」の意味・わかりやすい解説 キエフの戦いキエフのたたかいBattle of Kiev 第2次世界大戦中,1941年6月にソ連に進攻したドイツ軍が8~9月にかけてキエフを守るソ連軍を撃滅した史上最大の包囲殲滅戦。 K.ルントシュテット元帥を司令官とするドイツ軍の南軍集団は第2戦車軍と第1戦車軍によって,8月末からキエフ周辺のソ連軍の包囲を試みた。ソ連の南西戦線を指揮する S.ブジョンヌイ元帥は,包囲を避けるためにドネプル川湾曲部から後方へ脱出を命じたが,スターリンはこれを取消したうえで,増援部隊を送り込んだ。ドイツ側は9月 14日,キエフ背後のセンチャで,第1,2戦車軍が連携,包囲環が完成した。 26日に,包囲環の中のソ連軍が降伏した。ブジョンヌイは降伏前に脱出。キエフの勝利によって,ドイツ軍はウクライナ制圧の道を開いたが,このために北でのモスクワに対する攻略が遅れた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by