ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キオストロ」の意味・わかりやすい解説 キオストロchiostro 建築形式の一種。閉鎖された場所,禁域などの意味をもつラテン語のクラウストラム claustrumを語源とするイタリア語。英語ではクロイスター cloister。俗世間と遮断するという意味から,修道院をさすようになったが,狭義には,修道院の中庭を正方形に囲む列柱廊をいう。古代ローマの,邸宅建築のペリステュルムやバシリカ式聖堂建築のアトリウムに起源をもつとする説もあるが,比較的多くの独立した小室を必要とする修道院建築には,中庭を中心に四方に部屋を分散し,なおかつ回廊によってつながっているこの建築形式が適するものとして発展した。中庭の中心には井戸や噴泉が設けられているのが普通で,回廊や各室の壁は壁画で飾られていることが多い。フィレンツェのサン・マルコ聖堂のキオストロはアンジェリコの壁画によって有名。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by