キオス

百科事典マイペディア 「キオス」の意味・わかりやすい解説

キオス[島]【キオス】

エーゲ海東部のギリシア領の島で,トルコ海岸からわずか6kmにある。丘陵性で最高点は1297m。イチジクブドウ,オリーブ,アンチモン大理石などを産し,乳香樹脂の一種)の名産地。中心都市キオスは東岸の良港で,古代ギリシアの有力なポリスの一つであった。ギリシア解放戦争時(1822年)にはトルコ軍による住民の大虐殺が起こった。1912年にギリシアに併合。ビザンティン時代のネア・モニ修道院などの史跡は,アテネ近郊のダフニ修道院群やオシオス・ルカス修道院群とともに1990年,世界文化遺産に登録された。904km2。5万3408人(2001)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のキオスの言及

【キオス[島]】より

…ブドウ,イチジクなど地中海性の農産物に富むが,特にカンラン科のニュウコウジュBoswellia carteriiの香料生産が有名で,現在ではギリシア焼酎とも言うべきウーゾに添加される。古代以来主都キオスは小アジアに面した東岸中央にあり,古代にはイオニア12都市の有力都市で,詩人ホメロスの出身地とも伝えられる。前6世紀前半の一碑文は上告受理機関としての〈民衆評議会(ブーレー)〉の存在を語ってキオスの民主化を暗示するが,その後,ペルシアの宗主権に服した。…

※「キオス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む