キペラ(読み)きぺら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キペラ」の意味・わかりやすい解説

キペラ
きぺら
[学] Cypella

アヤメ科(APG分類:アヤメ科)の球根草。キペルラともいう。南アメリカ原産で15種が知られる。花は径約8センチメートル、性質はチグリディアによく似ており、花はアヤメに似る。細い茎につく花は蝶(ちょう)が飛んでいるようにみえる。春植えの鱗茎(りんけい)の小球根で、代表種のハーバーティは高さ60センチメートルくらい、花は橙黄(とうこう)色。プルンベアは高さ80センチメートルくらい、花は藤(ふじ)色。ともに7月上旬から中旬咲きで、花は短命で1日でしぼむが、次々と分枝してつぼみをつけ、開く。日当りのよい所を好み、排水のよいやや砂質ぎみの土に植える。花壇鉢植え用とする。鉢植えは4月、5号鉢に5~7球植えとし、10月には掘り上げ、乾かして清潔なおがくずに入れ、暖所に貯蔵する。分球か実生(みしょう)で殖やす。

[川畑寅三郎 2019年5月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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