キャンプデービッド会談(読み)キャンプデービッドかいだん(その他表記)Camp David Conference

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キャンプデービッド会談」の意味・わかりやすい解説

キャンプデービッド会談
キャンプデービッドかいだん
Camp David Conference

1959年9月 25~27日アメリカ合衆国メリーランド州のキャンプデービッドで行われたアメリカの D.アイゼンハワー大統領とソ連の N.フルシチョフ首相の会談。同月 15日ソ連首相として初めて訪米したフルシチョフは,国連総会で世界各国の軍備全廃を提案し,この首脳会議に出席した。会議では,軍縮,ベルリン危機,貿易,人物交流などの諸問題について話合いが進められ「すべての重要な国際問題は,武力に訴えることなく,交渉による平和的手段によって解決されるべきである」ことについて意見が一致した。こうして,いわゆる「キャンプデービッド精神」が流布され,それが米ソ協調への一つの兆しとして注目された。しかし,このような米ソ関係の変化に伴って,中ソ関係は悪化した。

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世界大百科事典(旧版)内のキャンプデービッド会談の言及

【冷戦】より


[冷戦の転換]
 しかし,対話の雰囲気は継続していた。ベルリンをめぐる紛争の処理に関してジュネーブ外相会談が1959年5~8月開かれ交渉の気運が生まれ,9月には米ソ首脳会談(キャンプ・デービッド会談)が開かれた(キャンプ・デービッド合意)。それに続いて4国首脳会談が60年5月開催されることになったが,その直前アメリカの偵察機がソ連上空で撃墜されるという事件(U2型機事件)が起こり危機が再び発生し,会談は開催されないまま幕を閉じた。…

※「キャンプデービッド会談」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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