キャンプ・デービッド(読み)きゃんぷでーびっど(英語表記)Camp David

翻訳|Camp David

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キャンプ・デービッド」の意味・わかりやすい解説

キャンプ・デービッド
きゃんぷでーびっど
Camp David

アメリカ合衆国大統領の公用別邸で、ワシントンDCのホワイトハウスから約100キロメートルの、メリーランド州の広大な敷地を有する山荘。歴代大統領のうちでアイゼンハワー病身のため、しばしばこれを利用し、ことに1959年9月、ソ連フルシチョフ首相をここに招待、米ソ首脳会談で米ソ雪どけの「キャンプ・デービッド精神」をうたいあげたことで有名。だがケネディ大統領はハイアニスポート(マサチューセッツ州)の個人的別邸を利用して、ここをあまり利用せず、ニクソンカーターの両大統領が随時キャンプ・デービッドを利用した。カーター政権時代には、イランの米・人質救出作戦(1979)対策のように、ここで国家安全保障会議(NSC)が開かれた例もある。ソ連崩壊後、初の米ロ首脳会談が92年2月、ここで開かれ、G・H・W・ブッシュ大統領とロシア連邦のエリツィン大統領により、冷戦後の核軍縮を目ざした「キャンプ・デービッド宣言」が発表された。

陸井三郎

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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