キリノミタケ(読み)きりのみたけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キリノミタケ」の意味・わかりやすい解説

キリノミタケ
きりのみたけ
[学] Chorioactis geaster (Pk.) Eckblad

子嚢(しのう)菌類、チャワンタケ目クロチャワンタケ科のキノコで、世界的に発見例の少ない珍しいキノコ。若いうちは先がとがった卵形。成長につれてキリの実形に変わり、やがて先端から星形に裂け、ついには完全に開いてヒトデ形になる。若いものは高さ4~7センチメートル、開けば径12センチメートル余り。外面焦げ茶色でビロード状、内面は淡い肌色で滑らか。子実層は内面に発達し、子嚢は棍棒(こんぼう)形、中に8個の胞子を収める。胞子は長楕円(ちょうだえん)形で無色、大きさは55~67マイクロメートル×12~13マイクロメートル。胞子が星形に裂けた割れ目から白い煙のように吹き出すので、アメリカ・インディアンは悪魔の葉巻devil's cigarとよんだ。キリノミタケは1893年に発見されてから今日までに、原産地の北アメリカ、テキサス州オースティン市郊外のほかでは、宮崎県で発見されただけという特異な分布を示す。宮崎県では広葉樹ハイノキイチイガシ)の倒木に生える。

[今関六也]

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