外面(読み)ガイメン

デジタル大辞泉 「外面」の意味・読み・例文・類語


げ‐めん【外面】

外側。表面。がいめん。
表面にあらわれた顔つき。うわべ。外見

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「外面」の意味・読み・例文・類語

がい‐めんグヮイ‥【外面】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物の外に向いている面。外側。⇔内面
    1. [初出の実例]「その建築全体柱梁等みな鉄をもって造り玻瓈(はり)をもって外面(グヮイメン)を張り詰めたる故」(出典西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一五)
    2. [その他の文献]〔雲笈七籖〕
  3. 外から見えるようす。見かけ。外見。⇔内面
    1. [初出の実例]「あるもんにいはく、ぐゎいめんただぼさつ、ないしんにょやしゃといへり」(出典:伊勢物語知顕抄(1200‐86頃)下)

そと‐づら【外面】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 外部の表面。ものの外に向いている面。がいめん。
  3. 外部の人との応対などに見せる顔つきや態度。⇔内面(うちづら)
    1. [初出の実例]「一旦『そと面』となれば、顔・声・身振り、どこにひとつ、陰鬱のイの字、不景気のフの字なぞ、薬にしたくとも見出せなくなって了ふ」(出典:多情仏心(1922‐23)〈里見弴〉初雪の夜)
    2. 「Tがひょうきん者としての外面(ソトヅラ)のしたにおそろしくきまじめで、人間的な素顔をかくしている」(出典:新西洋事情(1975)〈深田祐介〉鎮魂・モスクワ郊外六十キロ)

げ‐めん【外面】

  1. 〘 名詞 〙
  2. そとがわ。表面。がいめん。
    1. [初出の実例]「知音の朋類に至るまで此の地蔵尊を拝敬せぬ人を、或は恨み、或ははづかしめけるほどに、心中は不染とも外面(ゲメン)を信ずる体にするもあり」(出典:地蔵菩薩霊験記(16C後)六)
  3. 表面に現われた顔つき。顔かたち顔色。うわべ。
    1. [初出の実例]「外面(ゲメン)夜叉(やしゃ)なれども、内心菩薩ぞかし」(出典:読本・近江県物語(1808)四)

と‐の‐も【外面】

  1. 〘 名詞 〙 家の外側。戸外。
    1. [初出の実例]「外方(トノモ)にては怖ろしとまでに聞きし 雪崩の音も全たく止み」(出典:蓬莱曲(1891)〈北村透谷〉二)

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